ラグビーの試合を見ている時に「ボールを持っているチームがディフェンスラインを破ってトライだ」と思ったら、オブストラクション反則を取られる。
こういったシーンを一度は目にした事があるかもしれません。
「オブストラクションって何かイマイチ良く分からない」
「どのような場面でオブストラクションが起こるんだろう」
そんなわかりにくいオブストラクションについてラグビー歴7年の私が解説します。
具体的には
- オブストラクションとは何か
- オブストラクションが起きる状況
- アクシデンタルオフサイドとの違い
の順番で解説していきます。
オブストラクションとは妨害行為の反則
オブストラクションとは英語なので日本語に直訳するという「妨げ」意味です。
このままではわかりにくいので、もう少し具体的に説明するとオブストラクションは自分がボールを持っていて、相手がそのボールに働きかけようとした時に自分の味方が妨害してしまう行為です。
反則としては重たい部類に入ります。
そのためオブストラクションを取られると、相手にペナルティーゴールが与えられます。
オブストラクションが起きる状況
オブストラクションが起きる状況は以下の2つの状況で起きやすくなっています。
- キックボールをチェイスしている時
- タックルの進路を妨害する場所に立っている時
それぞれの場面でどうやって起こるか解説していきます。
キックボールをチェイスしているとき
自分たちが蹴ったキックのボールをチェイスするするときに、そのボールを追っている相手にぶつかったりして、邪魔してしまうとオブストラクションを取られます。
チェイスする時につい相手と交錯してしまう事があります。
特に多いのがハイパントやゴロパントを蹴る時です
なぜなら、これらのキックは飛距離が短いので相手がボールに追いかけるのに必死になるからです。
そこでついその相手を防ごうとして、オブストラクションが起きます。
過去には多少交錯するくらいは、オブストラクションを取られる事は無かったのですが近年は厳しく取る傾向にあります。
タックルの進路妨害する場所に立っている
オブストラクションの原因で一番多いのが相手のタックルを妨害する事です。
ラグビーではボールを持っている人にしかタックル出来ません。
そのためボールを持っている選手に、タックルをするのを妨害するのは反則になります。
良く見られる場面としては
- ボールを回す時におとりでランナーを走らせて後ろのプレイヤーにパスをする時におとりのランナーが相手にぶつかる
- ボールを持っている味方に対して相手がタックルに入る場所が無いくらい覆いかぶさる
1つ目に関して、特にサインプレーを行うときにおとりのランナーが前に出すぎて、タックルに入ろうとする相手にぶつかる場面が多いです。
バックスに展開するチームで見られやすいです。
またワールドクラスのレベルになると、オブストラクションなるかギリギリのところにおとりのランナーが走り込んだりしています。
なぜなら試合のレベルが上がるにつれて、簡単にディフェンスラインを破るのが難しくなります。
そのためオブストラクションギリギリのプレーをしてアタックする事があるのです。
そういった観点からバックス展開を見てみるのも面白いです。
2つ目に関して、モールを作るときによく見られます。
何としてもモールを作りたいという気持ちが先行してしまい、味方プレーヤーがボールキャリアに覆いかぶさる事で起こります。
ラインアウトからのモールでのオブストラクションに関してはかなり厳しくとる事もあったのですが、最近はゆるくなっています。
現在ではインプレー中の流れから、モールを作る時に反則を取られる事が多くなっています。
特にモールを使う事が比較的多い高校生の試合で見られやすいです。
オブストラクションとアクシデンタルオフサイドの違い
オブストラクションとアクシデンタルオフサイドの違いは、故意であるかどうかが大きな違いです。アクシデンタルオフサイドはボールを持った選手が、たまたまラックから出てきた選手に当たってしまうという場面や、バックスの選手がトリッキーなステップで相手を抜こうとする時に、味方選手にぶつかってしまうという場面で
見られる事があります。
原因として、味方同士の意思疎通が取れてないときに起こりやすい反則です。
ただ頻度しては1試合に1回あるかどうかという珍しいものです。
アクシデンタルオフサイドを取られると、相手ボールのスクラムからプレーを再開します。
ラグビーの反則オブストラクションまとめ
- オブストラクションは自分がボールを持っていて、相手がそのボールに働きかけようとした時に自分の味方が邪魔してしまう行為
- キックのチェイス時とタックル付近でオブストラクションが起こりやすい
- オブストラクションとアクシデンタルオフサイドの違いは故意に邪魔したかどうかが違う
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